④ 労働問題解決シリーズ 年次有給休暇付与要件に関する個別事例について

所長つれづれ

年次有給休暇付与要件は前回に取り上げたものになりますが継続勤務および全労働日については事例によって取り扱いの判断に戸惑うこともある場合があります。そこで幾つかの事例を取り上げます。

継続勤務について

  • 定年退職後の再雇用時 ⇒「継続勤務」とは、労働契約が存続している期間の意であり、いわゆる在籍期間のことであると解されています。労働契約が存続しているか否かの判断は、実質的に判断されるべき性格のものであり、形式上労働関係が終了し、別の契約が成立している場合であっても、前後の契約を通じて、実質的に労働関係が継続していると認められる限りは、労基法第39条にいう継続勤務と判断されます。定年退職による退職者を引き続き委嘱等として再採用している場合(退職手当規定に基づき、所定の退職手当を支給した場合を含む。)継続勤務となります。ただし、退職と再採用との間に相当期間が存し、客観的に労働関係が継続していないと認められる場合はこの限りではありません。
  • 有期雇用契約で2か月の短期に何度か更新して6か月経った際について → 実質的に、引き続き使用されているときには継続勤務に該当します。
  • 退職が明らかになった1年契約の労働者も6か月継続勤務となった場合 → 残りの期間に関わらず要件を満たせば年次有給休暇付与する必要があります。
  • 継続6か月未満の労働者に年次有給休暇付与しても問題ないか。 → 労働基準法を上回る付与は問題ありません。
  • 年度途中に子会社出向した場合、出向前に権利発生した年休を子会社で使えるか → 在籍出向の場合には出向元での勤務期間通算となります。
  • 勤務日が2暦日にまたがる監視・断続的業務の場合の付与について → 原則的には暦日付与になる。一方で交替制の場合の2日にわたる1勤務あるいは常夜勤の1勤務については1労働日として扱えるとの行政解釈があります(厚生労働省通達基発150号)

上記の通りです。会社によっては判断に迷う場合があると思いますがその場合には労働基準監督署へお問い合わせして確認することが必要です。

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