年次有給休暇取得することになった場合、発生した年次有給休暇はいつまで取得できるかは労働基準法で定められています。年次有給休暇は労働基準法115条により翌年度に繰
り越すことができることになっています。すなわち2年で時効となります。時効の起算点については労働基準法には定めがありません。このような場合は一般法である民法の定め
によります。民法166条第1項においては「消滅時効は、権利行使できる時から進行する」となります。このことから時効起算点に関しては年次有給休暇が取得可能となった時点に
なります。具体的には年次有給休暇が付与された時点になります。また、一方で年次有給休暇の繰越しを一切認めない定めをする就業規則は無効です。
年次有給休暇は2年ですが取得する年次有給休暇が2年分の年次有給休暇が存在する場合、取得する年次有給休暇が前年部分か今年分のものなのかという疑問が生じます。残念な
がら具体的に労働基準法上、規定は存在しません。労働協約や就業規則または労働契約に定めがあればその定めによると考えられます。定めがないときには前年度のものか今年度
のものか分からないと推定されることになります。書籍 菅野和夫「労働法」のでは繰越分からなされるべきであると推定されるとしている一方で、民法488条第4項2号によると当
該年度すなわち今年度分とする考え方もあります。労使の齟齬を避ける観点から取り扱いに関しては労使で事前に協議して就業規則などで定めておくことが望ましいと考えられま
す。
また、年休に関して残余日数の買い上げに関しては買い上げが年次有給休暇を行使しないことを求めるような場合は法律上、無効となります。買い上げたことで年次有給休暇請
求を拒否することは労働基準法違反となることには注意が必要です(昭和30.11.30基収4718号)